2020年2月27日木曜日

[LIVE] TOKYO PANDEMIC 2020

『松浦健太×いたづらマニアツーマンライブ』
2020年2月18日(火) 学芸大学APIA40
1. お前を逮捕する
2. 栄光の架橋〜すべての公衆便所に
3. あの街
4. ディズニーランドで
5. ユニバーサルスタジオジャパンで
6. 日光江戸村で
7. 雄介、俺は共産党に入れるよ
8. 恋をしてから
9. 誰かがカラーコーンを
10. 日の丸のなかを歩いていく
11. おやすみ
12. 結婚なんてぶっとばせ
<アンコール>
13. あきらめてからが東京

 2019年に作った曲を全部演奏するツーマンライブ。全曲を振り返る。
 1曲目に選んだのは「お前を逮捕する」。これは寺山修司の戯曲「レミング〜世界の涯まで連れてって」の囚人と看守のやりとりにインスパイアされて書いた曲。RCサクセションの「君もおいで」にも影響を受けている。イントロからAメロにかけての1〜3弦を使ったアルペジオのフレーズが気に入っている。
 MCを挟んで2曲目は「栄光の架橋〜すべての公衆便所に」。コード進行は「Knockin' on Heaven's Door」というよりもL'Arc-en-Ciel「White Feathers」のイメージで。終盤の歌詞<頭に被るタイプの日傘を差して走っていく>は歌う度に反応が薄くなっていくので、もう皆頭に被るタイプの日傘のことを忘れちゃったかな? と思い、時事ネタに関係ないものに書き換えた。歌詞は書き換えても、公文書の書き換えは許さない。
 3曲目は「あの街」。「すべての公衆便所に」とメロディが似ているので違う曲を挟もうか悩んだが、歌詞的に対になっているし(「あの街」へ向かうひとと、「あの街」から離れたひと)、いっそ続けることで双子感を演出してみた。
 4曲目は「ディズニーランドで」。タイトルに「で」を付けているのは、もちろんブランキー・ジェット・シティの「ディズニーランドへ」に対するオマージュ。ディズニーランドに行きたがっていた友達が実際に行ってみたら大変なことに……というのはまったく後付けで、<リアリスト>や<吐き気がする>等のフレーズを歌詞に散りばめているように、ザ・スターリンにリスペクトを捧げている(つもり)。
 5曲目は「ユニバーサルスタジオジャパンで」。メロディだけ取り出して考えたら、去年書いたなかでは一、二を争っていると思う。<自分のことを愛してあげよう>という歌詞は嘘偽りない本心だが、それを素直に歌うのにここまでゲロを吐かなくてはならなかったのかと考えると本当に遠回りをしたと思う。
 6曲目は「日光江戸村で」。結局テーマパーク三部作をどこに置くのか、というのが今回の曲順を考える上で一番考えたところで、前半のラスト辺りが主張し過ぎず一番良いのかな、と。なかなかウケた。
 7曲目、「雄介、俺は共産党に入れるよ」。三部作のユーモラスな雰囲気をひきずりたくなかったので、具体的な宗教団体名・政党名を出してやたらに緊張感を煽っていくこの曲を。もう二度と歌うことはないと思っていた(ので、リフを転用して「お前を逮捕する」を作った)けれど、改めて聴いてみると「青春友情物語」としても成立するよう作詞をしていた当時の自分の頑張りをビンビンに感じた。また演奏するかもしれない。
 8曲目は「恋をしてから」。12月に歌ったバージョンから結構変わった。二番とかいらないっしょ、って。そのイントロ本当に必要? その繰り返し本当に必要? みたいな。長いこと作曲をしていると手癖でやってしまう部分が絶対に出てきてしまうので、構成や展開はときどき立ち止まって見つめ直したい。ポップソングは短ければ短いほど美しいと思う。
 9曲目、「誰かがカラーコーンを」。社会性があって、ユーモアがあって、メロディもはっきりしていて、自分にとって本当に理想的な曲。ちょっと昨年重宝し過ぎて歌い飽きてきた感もあり。「恋をしてから」のあとに<俺は女だったら誰でもいい>と歌い出すところが自分的にはハイライトだった。
 10曲目、「日の丸のなかを歩いていく」。自分のレパートリーのなかでは貴重なマイナーキーで激しい曲。ここで盛り上げておかないと次の「おやすみ」が辛いと思い、汗をかきかき唾をはきはき張り切って演奏した。
 11曲目は「おやすみ」。11分あるのと、特にこの曲では歌詞を一行たりとも間違えたくないという思いで非常に集中力を使うので、もうラスト前のここしか置き場はなかった。感情を込め過ぎてトゥー・マッチになるのが嫌で、今回は特に淡々と歌うよう心がけた。良かった気がする。
 12曲目、本編ラストは「結婚なんてぶっとばせ」。去年の2月にこの曲を作れたから、なんとか毎月曲を書き続けられたようなもの。産みの苦しみ的にはこの曲が一番辛かった。苦戦する作曲中、カラオケボックスのフリータイム終了15分前にやっとこのサビのメロディが出てきたとき、「あぁこれで曲が出来ませんでした、って皆に謝らなくて済む」と思い肩の力が抜けたのを覚えている。イントロのジャージャッはLUNA SEAの「WISH」をイメージした。
 13曲目はアンコール「あきらめてからが東京」。観に来てくれた浦邉さんに「これまで聴いたなかで一番良かった」と言われ、確かに<あの頃に戻れたら/なんてもう飽き飽きだ>というラインは、現政権やJOCへのメッセージとしても受け取ることができると思った。今年は「あきらめてからが〜」を積極的にライブで取り上げていこうかな。
 共演者であり、今回のツーマンを提案してくれた、いたづらマニアさん、ありがとうございました。また来年もやりましょう。お疲れ様でした。


豹柄のときは気合いが入っている
photo by Akeshi Takami
浦邉力presents『Storytellers』
2020年2月21日(金) 荻窪Doctor's BAR
1. ディズニーランドで
2. ユニバーサルスタジオジャパンで
3. 日光江戸村で
4. 栄光の架橋〜すべての公衆便所に
5. あきらめてからが東京
6. マザー
7. 誰かがカラーコーンを
8. 結婚なんてぶっとばせ

 ツーマンの感想を書くのにエネルギーを使い果たしてしまったので、一言だけ。
 めちゃくちゃウケた。